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再び消費税問題

再び消費税問題

 社会保障・税の一体改革関連法案は、6月26日の衆院本会議で可決され、8月10日には参院本会議でも可決されました。その結果、消費税率は平成26年4月から8%に、そして平成27年10月には10%へ引き上げられます。消費税は,今後の医療や福祉といった社会保障制度の充実を図るための財源として重要ですが、一方この消費税率の引き上げは、今後の医療機関の経営を行っていく上で、見過ごすことのできない大きな問題を抱えています。

 医療機関の収入の大部分を占める社会保険診療が消費税法上、非課税とされているため、事業を行っていく上で負担した消費税を患者さんに負担してもらえず、実質的な消費税の負担者は医療機関となっています。

医療機関は、医薬品や設備投資等に対し、仕入れを行った際に業者に消費税を支払います。通常の課税取引であれば,消費者(患者さん)から消費税をもらい,事業者(医療機関)が仕入れの際に業者に支払った消費税を控除して差額を国に納付することになります。従って事業者(医療機関)は実額としての負担はありません。一方、社会保険診療は非課税(患者さんから消費税をもらっていない)のため、医療機関が仕入れの際に業者に支払った消費税を控除することが出来ません。この仕入れの際に支払った消費税が控除の対象にならないことから、「控除対象外消費税」と呼ばれています。1億円の医療機器を導入した場合、現行では500万円の消費税を医療機関が負担しています。これが8%になると800万円、10%になると1,000万円の消費税を負担することになり、非課税である保険診療を受けた患者さんに消費税額を請求することができず、医療機関がすべて負担することになるのです。日本医師会の調査では、控除対象外消費税は社会保険診療の収入に対し平均2.2%に達しており、今年の診療報酬アップが0.004%であったことを考えると、いかに大きな負担か分かります。

 設備投資だけでなく、日常業務の中で支出するほとんどの経費に消費税は課されており、その実質的な負担者は患者さんではなく、医療機関となっていることに大きな問題があります。
今回の消費税率の引き上げでこの現状の取り扱いが、改めて注目を浴びることになり、4月11日の中医協総会で消費税率引き上げに向けて診療報酬における消費税の取扱いを検討する分科会の設置が決まりました。

 消費税は平成元年から税率3%で導入され、平成9年には5%に引き上げられました。その際には、平成元年には消費税対応分として0.76%、税率がアップした平成9年に0.77%で合計1.53%の診療報酬が上乗せされ、消費税導入により医療機関の経営が圧迫されないような施策が過去に取られました。
しかし、その後の医療費抑制政策で診療報酬の引下げ、包括化等が実施され、本来、消費税負担分として上乗せされた診療報酬分もあやふやになってしまったという経緯があります。日本医師会によると控除対象外消費税と診療報酬の上乗せ分に乖離があり、この乖離額が推計で少なく見積もっても年間2,330億円に達しているといわれています。

 日本医師会はこのような過去の経緯もあり、診療報酬を消費税の非課税とする現行の制度を改め、0%の税率を課する課税売上にするように要請しました。「非課税」から「0%課税」になっても患者さんの負担は変わりませんが、「0 %課税」とすると医療機関が業者に支払った消費税が国から還付されるようになります。今後さらに予想される消費税率の引き上げがあったとしても、このような形にしておけば、消費税率引き上げに伴う医療機関の経営への影響は避けることができます。
しかし、政府は「兆円単位の税収が失われる」として拒否し、さらに厚生労働省が「診療報酬は非課税を継続する」との見解を示したことから、社会保障・税の一体改革に伴い、消費税率は引き上げられますが、その対策については従来と同じ診療報酬の上乗せという形での対応となりそうです。

 社会保障・税の一体改革に関する民主・自民・公明の3党合意では、消費税率の8%への引き上げ時までに、高額投資に関わる消費税負担について、医療保険制度で適切な手当を行う具体的な手法を検討し、結論を得るとしています。
中医協の診療報酬調査専門組織「医療機関における消費税負担に関する分科会」は7月27日、医療機関の高額投資にかかる消費税負担の状況を把握する目的で調査を実施することを了承し、調査実施のために会計・税務専門家による調査専門チームを設置することを決めました。同分科会は、消費税率の引き上げに対応するための具体的な手法を検討するために設置され、高額な設備投資への消費税負担に重点的に対応する方針を示しています。

手当の具体的な方法としては、

  • ①平成元年と9年の対応を踏まえて、診療報酬において高額投資にも点数配分を行う
  • ②診療報酬の点数配分に加えて医療保険制度の中で高額投資への消費税負担に対応する手立てを行う

の2つの対応を示しました。 一般的に納税者は税金を納める際にその負担を実感します。しかし、消費税は納税の有無に関わらず、医療機関が業者に支払う消費税が増えることにより、利益が圧迫されるそのこと自体が大きな問題となります。

今後、消費税は10%に留まらず、更なる引き上げも予測されています。その影響が自らの医療機関にとってどれほど利益を圧迫するのかを把握して対応策を考えて行かないと経営が成り立たなくなることも十分予想されます。

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