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経営計画を作ろう1

経営計画を作ろう1

 今回から2回連続で経営計画について解説します。人口の減少、競合医院の増加、医療費の増加抑制政策等々、医療機関を取り巻く環境は今後さらに厳しくなると思われます。何も対策を打たなければ収入は減っていく時代になり、そしてこの大きな変化に対応できなければ医療機関として存続できなくなる時代になりました。そのような環境下では、成り行きに任せるのではなく、自院の理念・方針・向かう方向を明確にし、外部に対してそれらを示していくことが求められるようになりました。

「経営計画」というと、ただ数字が並んでいるものと思われがちですが、その作成に当たっては

  • ①今、その地域において自院はどういうポジションにあるのか、役割はなにか。
  • ②地域から何を期待されているのか又、求められているのか。
  • ③自院が出来ることは何か、何をしたいのか。
    を明確にし、そして
  • ④これからどの方向に向かっていくのか、その方向はニーズにあっているのか。
  • ⑤事業として成り立つのか。

を確認して、院長先生の想いを職員や地域に伝える役割があります。

将来は「こうありたい」という自院の希望を具体的にして、自らの現在のポジションを確かめ、そして目標に向かう道筋を作って行く。これが、経営計画を作る意味でもあります

すなわち経営計画を作成するという事は、

  • ① 経営理念の再確認(未策定の場合は策定)ができる。
  • ② 自院の現状の課題と今後の課題の整理ができる。
  • ③ 自院の将来の方向性を明確にできる。

というメリットもあるのです。

経営計画はその計画する期間の長さにより、短期・中期・長期、の3つに分類されます。
短期経営計画とは、今後1年間の事業計画の事を指します。同じく、中期経営計画は3~5年、長期経営計画は5~10年と一般的には考えられています。長期経営計画は、自院の将来のあるべき、またはそうありたいという夢のようなものですが、それを受けてより具体的に、近い未来の目標を設定するのが中期経営計画、そしてその目標実現のため、これからの1年間でなすべきことが短期経営計画です。

短期経営計画は、この先1年間の経営計画(予算)です。最も近い未来の計画である事と、対象期間が1年である事から描きやすく、作りやすい計画です。但し、正確な自社の現状把握が必要になる上、必ず達成するという決意で臨まなければなりません。短期経営計画では次期の利益計画書、貸借対照表、そして資金計画書を策定します。その数値は現状の実績を踏まえ、勘定科目ごとに詳細に計画します。そして、目標達成のための行動計画を策定します。

短期経営計画(予算)の策定手順は、まず目標利益を定めます。次に人件費、経費等を予測し、そして医業収益(売上)に対する材料費率を想定して、そこから目標医業収益(売上)を算定します。従って通常の損益計算書とは逆の流れになります。

短期経営計画表短期経営計画表

短期経営計画を策定する際には、次の質問の答えを考えて、それを計画に反映させて行きます。

  • ・目標利益はいくらにしますか。
  • ・人件費や一般経費の伸びは対前年比で何%ですか。
  • ・材料費、委託費の対収益(売上)比率は何%ですか。
  • ・医業収益(売上)の伸びは対前年比で何%ですか。

これらの質問について、すぐに答える事はなかなか難しいかも知れません。しかし、その中のいくつかは、日頃から先生の頭の中にあるものと思われます。それが売上だったのか、経費または利益だったのか、人事関係だったのか、そしてそれをこの先1年間で重視すべき施策の方向性を考える目安にしてもよいと思います。
まず利益目標を立て、その利益を達成するために「売上を伸ばす」のか「経費を抑える」のか。これにより、作成していくべき計画が現状のどこに重点を置くのかが明確になります。
例えば、「売上を伸ばす」とすると、そのための戦略が必要になります。「来院患者の動態調査に基づいた広告宣伝の投入」、「地域相互間の協力体制の構築」、「診療所の設備への投資」、「強みにできる診療内容」、「新技術への投資」等、様々な方法のうちのどれを選択するのかを考えていくことになります。

「今期3,000万円の利益を、来期は3,300万円にする。」という短期経営計画をたてた場合、この利益目標を達成するために、具体的に毎月どのような数字を達成していけばいいのかを月次ベースに落とし込んで展開していきます。仮に

  • ① 一般経費は前年比98%、人件費は前年比105%
  • ② 材料費、委託費の対売上比率は前年並み
  • ③ 上記の結果、収益(売上)は対前年比105%必要

とした場合、③の収益を達成するためには、増収対策は何をどうするべきか。そして期中において目標とする収益を達成出来ていないときは、どこかのタイミングで収益を伸ばす事ができないか、または①、②の経費の削減や抑制はできないか等を具体的に検討していきます。

このように経営計画は、作りっぱなしでは意味がありません。毎月検証を行わなければ、現在の業績が計画に対してどのくらい進捗割合なのか、来月や数ケ月先はどのような手を打っていく必要があるのか、という事が分からず、最終的に計画終了間際になって、達成できなかったという事になりかねません。
そのために、毎月の業績検討会を行います。ここでは、短期経営計画で立てた月次目標の数字と、現実の数字との予実対比を行います。予算と実績を比較する事で、当月以降打っていくべき対策も立てられますし、実績が計画通りに進捗し、当初たてた当期目標に近づいていく事を実感できるときにはとても嬉しいものです。
予算は作ることが目的ではなく、実績と検証し、乖離があれば問題点の発見・対策を検討して、目標を達成するため随時行動計画を見直すことがポイントです。

短期経営計画まとめ短期経営計画まとめ

「検証」は「検診」に似ています。どこか悪いところがあっても早期に発見して対策(治療)すれば健全経営(健康維持)が出来ます。異常値が出ているにもかかわらず放置すると取り返しのつかないことになるかもしれません。検証を行うためには毎月、業績を把握できる月次決算体制が土台となります。現状の理解が出来ずに目標となる未来図は描くことが出来ませんし、作成したとしても絵に描いた餅になってしまいます。そのためにも前月までの月次試算表は当月末までに作成するような体制づくりが必要です。

このような方法によって作られた計画は、現状に即した無理のない計画になります。作成にあたり注意すべき点は、楽観的な高めの目標を組まず、「今年1年で、必ずこれだけは達成する!」という、頑張れば実現可能な目標を掲げることです。無理な計画をたてると、期の半ば辺りで達成不可能になってしまい、計画自体があまり意味をなさなくなってしまう場合がありますし、目標必達というモチベーションも下がってしまうため注意が必要です。

経営計画書は本来、病医院自らが作成されるものですが、経営計画書を作成されたご経験のない院長先生や、事務責任者の方にとってはどのように作っていけばいいのか、なかなか前に進まない現実があります。そんなときに先生方と一緒に未来を考え、堅実な病医院経営をサポートするのが会計事務所の役割の一つです。

■ コラム

TKC会員事務所では、関与先医療機関の月次決算体制の構築を行い、その上で経営計画作成支援システム「継続MASシステム」を使って、経営計画書策定のサポートを致します。
具体的には5つの質問
①次期の目標利益、②次期の医業収益の伸び率、③次期の薬材費・委託費比率、④次期の給与の昇給率、⑤次期の従事員数、を答えて頂くことで、翌期の基本経営計画書(予算)が作成できます。
そしてこの作成された予算を医療機関専用の「医業会計データベース(MXⅡ)」に登録し、予算と実績を対比することで検証を行い、乖離があった場合にはその原因を明らかにすることができます。

大阪・兵庫・奈良・京都・滋賀を中心に税務、経営、会計、節税、経営計画、相続、事業承継、 病医院開業に関する問題解決をお手伝いさせて頂いています。お気軽にご相談ください!

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